米国「クリーンパワープラン」撤廃へ

投稿日: 2017年10月16日

米環境保護局(EPA)のプルイット長官は、オバマ前大統領の環境規制「クリーンパワープラン(CPP)」を撤廃すると10日に発表しました。
米国の温暖化対策の後退は確実と見られており、米国内の科学者や州政府などから批判が噴出しています。

オバマ前政権が2015年に公表した同プランは、発電所から排出される二酸化炭素を、2030年までに05年比で32%削減する規制。
温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」で、米国が掲げた削減目標(25年までに26~28%削減)達成に向け、中核となる政策でした。
一方でトランプ大統領は、大統領選当時からパリ協定やCPPを批判しており、今年6月にはパリ協定自体からの離脱も表明しています。
EPAは、CPPの撤廃で、30年までに最大330億ドル(約3兆7000億円)のコストが浮くと説明しました。
今後の温室効果ガス規制については「関係者の話を聞いて慎重に検討する」と言及するのみで、代替策の提示はありませんでした。

このEPAの発表について、米国の科学者らでつくるNGO「憂慮する科学者同盟」のケネス・キンメル代表は、ブログで「ひどく無責任な決定だ。この発表に関わらず、クリーンエネルギーへの移行を加速するため、州や都市、企業などによる行動を推進しなければならない」と呼びかけました。
CPPの撤廃は、60日間にわたり一般からの意見を聞いた後に、内容が確定されて最終決定となるようです。
撤廃は防げなくとも、代替策が提示され、米国の温暖化対策が停滞しないことを願うばかりです。